医療脱毛の原理と脱毛機の違いを徹底解説
「医療脱毛ってなぜ永久脱毛に近い効果があるの?」「脱毛機の種類で痛みや効果が変わるって本当?」そんな疑問を抱えていませんか?
医療脱毛を受ける前に、その仕組みや機器の違いを理解しておくことは、後悔しないための重要なステップです。特に男性のヒゲやVIOのような濃くて太い毛には、自分に合った脱毛機を選ぶことで効果や痛みに大きな差が出ます。
この記事では、医療脱毛の基本原理から主要な脱毛機の特徴、あなたに最適な機械の選び方まで、専門知識がない方にも分かりやすく解説します。クリニック選びで失敗しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。
※掲載内容は調査時点の参考情報です。最新の医療脱毛方法や価格などは各クリニックの公式ホームページをご確認ください。
※医療脱毛効果には個人差があり、施術による痛み・炎症・火傷などの症状を伴う場合があります。医療脱毛の前には必ず各クリニックにお問合せ・ご相談下さい。
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医療脱毛の基本原理

医療脱毛は、レーザー光線を肌に照射し、毛の黒い色(メラニン色素)に反応させて熱を発生させます。
その熱が、毛の成長をコントロールしている毛根(毛乳頭)や、発毛の司令塔であるバルジ領域にダメージを与えます。これにより、毛が再生する力を失い、半永久的に生えてこない状態になるのです。
ポイント:黒い色に反応するため、太くて濃い毛ほど効果が出やすいのが特徴です。
【重要その1】レーザー脱毛機は3種類のレーザーを利用

アレキサンドライトレーザー(波長755nm) 波長が短く、主に表皮〜浅い真皮層にある毛根に反応します。メラニンへの反応性が高く、色白で太めの毛に適しており、痛みは比較的少なめです。ヒゲや腕・脚の脱毛に広く用いられていますが、日焼け肌や色素沈着のある部位には注意が必要です。 |
ダイオードレーザー(波長800〜940nm前後) 複数の波長を組み合わせることで、浅い毛〜中程度の深さの毛まで幅広く対応可能です。肌質や毛質を問わずバランス良く照射できるため、全身脱毛やヒゲ・VIOにも使用されます。冷却機能を備えた機種も多く、痛みを抑えながら効果を得やすいのが特長です。 |
YAGレーザー(波長1064nm) 3つの中で最も波長が長く、真皮の奥深くまで到達します。メラニンへの反応が穏やかなため、色黒肌や日焼け肌にも使いやすく、濃くて深い毛(ヒゲやVIOなど)にも有効です。一方で、痛みが強めな傾向があるため、麻酔や冷却併用が一般的です。 |
【重要その2】熱破壊式 vs 蓄熱式|あなたに合うのはどっち?
医療脱毛のレーザー照射方法には、大きく分けて「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類があります。この違いを理解することが、機械選びの最大のポイントです。

高出力レーザーを一発照射、毛根直接破壊 | |
得意な毛 | ヒゲ・ワキ太く濃い |
効果の出方 | 早く、抜ける実感 |
痛み | 強い・パチン感 |
おすすめの人 | 早く効果を得たい、剛毛に悩み |
低出力レーザー連続照射、加熱で組織破壊 | |
得意な毛 | 産毛や細毛、日焼肌 |
効果の出方 | ゆっくりだが着実減 |
痛み | 少ない(温かい) |
おすすめの人 | 痛み怖い、敏感肌、VIOを脱毛したい |
熱破壊式(Thermal Destruction)
熱破壊式は高出力のレーザーを単発で照射し、毛根の奥にある毛乳頭や毛母細胞を瞬間的に破壊する脱毛法です。施術後1~2週間で毛が自然に抜け落ちる即効性があり、濃く太い毛や色白の肌に適しています。ただし痛みは強めで、やけどや色素沈着などの副作用リスクもあります。永久脱毛としての歴史と実績が長く、効果の信頼性が高いのが特長です。
蓄熱式(Heat Storage)
蓄熱式は低出力のレーザーを連続的に照射し、皮膚表面に近いバルジ領域に熱をじわじわと蓄積して破壊する方式です。痛みが少なく、敏感肌や色黒肌、産毛にも対応できる優しい脱毛法として人気です。照射後2~4週間ほどかけて毛が自然に抜けるため効果実感は遅めですが、肌への負担が少なく安全性に優れています。比較的新しい技術で、長期的な永久性のデータはまだ蓄積中です。
熱破壊式 vs. 蓄熱式レーザー脱毛 比較表
項目 | 熱破壊式(Thermal Destruction) | 蓄熱式(Heat Storage) |
---|---|---|
作用機序 | 高出力レーザーによる毛根組織(毛乳頭・毛母細胞)の即時的破壊 | 低出力レーザーの連続照射による熱の蓄積で、バルジ領域を徐々に破壊 |
主要ターゲット | 毛乳頭、毛母細胞(毛根深部) | バルジ領域(毛根浅部) |
レーザー照射方法 | 単発照射(ショット式) | 連続照射(スライド式) |
痛み | 強い(輪ゴムで弾かれるような痛み) | 弱い(温かい感覚) |
最適な毛質 | 濃く太い毛 | 産毛、細い毛 |
最適な肌質 | 色白肌 | 敏感肌、色黒肌、日焼け肌 |
効果実感までの期間 | 早い(1~2週間で毛が抜け落ちる) | 遅い(2~4週間以上かけて自然に抜ける) |
副作用リスク | やけど、色素沈着のリスクが比較的高め(特に色黒肌) | 皮膚への負担が少なく、リスクは比較的低い |
施術時間 | 部位により異なるが、蓄熱式より時間がかかる傾向 | 広範囲を高速で処理できるため、比較的短い |
永久性に関する実績 | 長年の実績があり、永久脱毛効果が確立されている | 歴史が浅く、長期的な永久性のデータは発展途上 |
代表的な機種 | ジェントルマックスプロ | ソプラノチタニウム メディオスター |
脱毛機の種類と特徴|主要マシンを徹底比較
実際にクリニックで使われている主要な脱毛機と、その特徴を見ていきましょう。熱破壊式か蓄熱式か、そしてどのレーザー(波長)を使っているかが異なります。
機器名 | 方式 | 特徴・得意なこと | どんな人におすすめ? |
---|---|---|---|
ジェントルマックスプロ | 熱破壊式 | 太く濃い毛に絶大な効果。冷却ガスで痛みを軽減する機能付き。 | ヒゲや胸毛など、剛毛をしっかりなくしたい方。 |
メディオスターNeXT PRO | 蓄熱式 | 痛みが少なく、スピーディー。VIOや敏感肌の施術で人気。 | 痛みが不安な初心者の方。デリケートゾーンの脱毛をしたい方。 |
ソプラノアイス・プラチナム | 蓄熱式 | 3種類のレーザーを同時照射。肌色や毛質を選ばず対応可能。 | 日焼け肌や色黒の方。産毛までしっかり脱毛したい方。 |
ラシャ | 熱破壊式 ⇔ 蓄熱式 | モード切替が可能。部位や毛質に合わせて最適な照射ができる。 | 1台で全身の色々な毛質に対応してほしい方。 |
【重要】クリニック選びのポイントは「機械の選択肢」
ここまで見てきたように、脱毛機にはそれぞれ得意・不得意があります。1種類の機械しか置いていないクリニックでは、あなたの肌質や毛質に最適な施術ができない可能性があります。
理想は、複数の脱毛機を導入しており、あなたの状態に合わせて最適な機械を提案・選択してくれるクリニックです。
カウンセリングで聞くべき質問リスト
✔私の肌質・毛質には、どの脱毛機が一番効果的ですか?
✔痛みが心配なのですが、一番痛みの少ない機械でお願いできますか?
✔熱破壊式と蓄熱式の両方を試すことはできますか?
✔今日契約した場合、次回の予約はどの機械になりますか?
よくある質問(FAQ)
Q1. 医療脱毛はなぜそんなに効果が高いのですか?
A. 法律で医療機関でしか使用できない高出力のレーザーを使い、毛を生やす根本の組織(毛根・バルジ領域)を破壊できるからです。これは医療行為であり、エステサロンの光脱毛では許可されていません。
Q2. 自分に合った脱毛機はどうやって選べばいいですか?
A. まずは「痛みに耐えられるか」で判断するのが簡単です。痛みが不安なら「蓄熱式」、効果の速さを重視するなら「熱破壊式」が基本です。最終的にはカウンセリングで医師と相談し、自分の毛質に合った機械を提案してもらうのが確実です。
Q3. 熱破壊式と蓄熱式、最終的な効果に違いはありますか?
A. 適切な回数を施術すれば、どちらも高い脱毛効果が得られます。ただし、得意な毛質が違うため、ヒゲなどの剛毛には熱破壊式の方が早く効果を実感できる傾向があります。
Q4. 同じ機械なら、どのクリニックで受けても同じですか?
A. いいえ、違います。看護師の照射技術(打ち漏らしがないか、適切な出力設定か)や、冷却対応などのケアによって、効果や快適性は大きく変わります。実績が豊富で、丁寧な対応をしてくれるクリニックを選ぶことが大切です。
医師が監修|アドバイス
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吉川博昭医師
医療脱毛のレーザー機器は複数種類があり、それぞれ得意とする毛質や肌質が異なります。照射方式も熱破壊式と蓄熱式に分かれ、効果や痛みの強さに違いがあります。自分に最適な方法を選ぶには、カウンセリングを受けましょう。
吉川 博昭 医師(医師免許・ペインクリニック学会認定専門医・日本医師会産業医)
【略歴】
大阪府大阪市 出身
帝京大学医学部 卒業
レジーナクリニック美容皮膚科 非常勤医師
ミセルクリニック美容皮膚科 非常勤医師
武南病院皮膚科クリニック 皮膚科 非常勤医師
【所属学会】
日本麻酔科学会、日本ペインクリニック学会
※一般的な医学情報です。症状・効果には個人差があります。気になる症状は必ず医療機関にご相談ください。